2021/06/19 11:45

こんにちは!Plath Baseショップ運営の中村です。


今日は[nouveL'ecrin]「ガレットブルトンヌ」のご紹介です。



発酵バターを存分に使用し、さらにほんのりラム酒の香りをまとわせた厚焼きのクッキーです。

サクサクっとした生地芳醇な風味をまといながら、バターの濃厚なコクと相まって奥深い味わいに。

クッキーと言ってしまうには厚みも結構なものですが、何個も食べてしまえそうな軽やかさがあります。



このお菓子、[nouveL'ecrin]のパティシエが初めて食べた時の感動を元に試行錯誤し、

何度も何度も納得がいくまで試作を繰り返して作り上げた自信作なんです。

だから、他の商品も捨てがたいところではありますが、もしお客様に[nouveL'ecrin]に興味を持っていただけたならまず一番に食べてほしい

そんな想いの詰まった特別で大切なお菓子です。



ガレットブルトンヌはもともとフランスのブルターニュ地方で生まれた郷土料理の一つ。

「ガレット」は平たくて丸いお菓子の総称、「ブルトンヌ」はブルターニュ風の、という意味ですね。


ブルターニュ地方と言えば、真っ先に出てくるのが世界遺産のモン・サン・ミッシェル。

リンゴを原材料にした発泡酒「シードル」もしかり。

古くから残る街並みを中心とした風光明媚な景色が思い起こされます。

きっと誰もが一度は旅行してみたい、そんな風に思わせる魅力があります。




ちなみにブルターニュ地方はメルヘン、つまり海外版のおとぎ話が数多く生まれた場所でもあります。

ヨーロッパの南北航路の中継地でもあったブルターニュの港は、数多くの渡航者が時化(シケ)が止むのを停泊して待つ場所でもありました。

もちろんその間は、現地のブルターニュ住人との交流も盛んに行われたことでしょう。

物珍しい海外の様子や物語を語って聞かせ、その情報が元になって初めのうちは口伝で発展、

巡り巡って他国に渡り有名な「グリム童話」などでの書籍化、更なる伝播をし、現在では世界各国で親しまれることとなっています。

だから、ドイツで生まれたグリム童話には、元をたどるとフランスの、更に言うとブルターニュのお話も数多く含まれていると言われています。

お菓子のおうちで有名な「ヘンゼルとグレーテル」、二人の名前の響きからドイツのお話かな、と思いますが、

親しみやすいよう名前だけ途中で変わっただけで、もしかしたらブルターニュ地方で生まれた可能性もあるのでは、なんて思います。

お菓子のおうちには今回ご紹介している「ガレットブルトンヌ」も使われていたのかもしれませんね。

ブロックみたいに積み上げたら、確かに家も作れちゃいそうです 笑



ちなみにこのお菓子に使用している「発酵バター」。

通常の市販バターよりもコクが強く、独特の風味が相まってより嗜好性高く感じられるバターです。

今では日本でも少し高級なスーパーだったら比較的容易に手に入るようになりました。

クリームに乳酸菌を加え半日以上発酵させた後攪拌(かくはん)して作られますが、

紀元前に始めてバターが作られた際には、この攪拌に時間がかかってしまっていたため、自然と発酵バターになっていたそうです。

今でこそちょっと変わったバターと思われがちですが、むしろバターのオリジンと言ってしまっても差し支えないですね。



そんな奥深いバターの味わいを存分に楽しんでいただける[nouveL'ecrin]「ガレットブルトンヌ」、

是非一度お試しください。